ファロ

ブルゴーニュに残る最後のファミリビジネスで唯一のマスタード製造社

ファロ

ファロは1840年創業のブルゴーニュの家族経営のマスタード製造会社です。

高性能な設備を備えつつ、昔ながらのマスタードシードを石臼で粉砕するマスタード製造方法を守ってきました。廃棄物の分類とリサイクル、廃水の処理等、環 境の保全にも特別な注意を払い、 エドモン・ファロの孫、社長のマーク・デザールメニアンと20人ほどの社員が製品の品質向上とともに日々尽力しています。ファロはフレーバーマスター ド、ワインビネガー、ビネガー漬けの保存食品を創業から高い品質管理のもとに作ってきました。そしてこのように作られた製品のラインアップは時代と共に豊 かになりました。 この伝統的なノウハウを皆様に知っていただくために、ファロはマスタード博物館と5感を刺激する工場見学コース、サンサシオン フォート (sensations fortes)コースをオープンしました。 そして2012年にはエンジョイ ファロを同じくボーヌにオープンしました。

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ファロの歴史

時代を超えて受け継がれる職人のノウハウ

1840

1840

全てはレオン ブーレイの製油工場とマスタード製造から始まりました・・・
1840年にレオン・ブレーがマスタードと搾油工場を設立しました。
製品は早くから注目され、1903年の国際博覧会でパリ市から表彰されたことによりさらに高く評価されるようになりました。
彼の後継者達はこの名声を失わないよう、より品質管理と伝統と革新の融合に尽力しました。
1923

1923

新しいレシピとビネガー漬けの保存食品による製品のラインアップ強化
1923年 ジャコブが“ブルゴーニュのヴェルジュ”マスタードの製造を始めました。
1925年 ポール・シャトーがマスタードのみならず野菜のビネガー漬けの製造にも着手しました。 
1928

1928

エドモン ファロによる革新
1928年 ポール・シャトーの跡を継いだエドモン・ファロは、第二次世界大戦の影響による困難にも靴せず、事業を飛躍的に発展させました。
1945

1945

ロジェーデザーメニアンの入社
1945年 婿のロジェー・デザールメニアンが入社し、1962年エドモン・ファロの死後、経営を引き継ぎました。
1994

1994

マーク デザーメニアン、ブルゴーニュに残る最後のマスタード製造の独立会社のリーダー
1987年 ロジェー・デザールメニアンの孫のマーク・デザールメニアンが入社し、1994年に完全に事業を引き継ぎました。
ブルゴーニュの郷土と子供の頃から見てきた職人の仕事を愛し、“事業を近代化させること”そして“マスタードシードを石臼で挽く伝統製法を守ること”は彼の強い意向でした。
そしてブルゴーニュ地方の特徴を持ち、斬新で力強く、時代に合った製品を生み出すことを重要な方針の一つとしました。
2003

2003

マスタード博物館 ”発見コース”(Parcours découvertes)をオープン
受け継がれたマスタード職人の歴史的遺産を守るために2003年に最新の博物館通してマスタードの世界に皆様を誘う、“発見コース”(Parcours Découvertes)をオープンしました。マスタード製造に使用した壺、ふるい、マスタードシードを選別するための唐箕、そして19世紀の職人技の証である石臼をご覧いただけます。
2009

2009

工場見学 ”サンサシオンフォート コース”(Sensations fortes)をオープン
サンサシオンフォートコースは最新の機器を使い、今だかつてないマスタードの世界を発見できる見学コースです。
見学のお申し込みはこちらから
2010

2009

ブルゴーニュのマスタードのIGP(地理的表示保護)認定!
ファロのマスタードはフランス、ヨーロッパにおいて確かな品質の証であるIGP(地理的表示保護)の認定を受けました。
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2012

2012

新しいコンセプト、エンジョイ ファロ
エンジョイ ファロは、限定製造のマスタードやフレーバーマスタードの試食ができる、マスタードの奥の深さが発見できる新しいスポットです。
エンジョイ ファロのサイトへはこちらから
2014

2014

ディジョンにおけるアトリエ兼直営店をオープン
ファロは、ボーヌに続き、ディジョンにアトリエ兼直営店を開くことにしました。
2019

2019

新たな投資へ
ファロは、ボーヌの敷地を拡張し、4000平米に及ぶ、太陽エネルギーを利用した、製品保管所兼事務所を新設しました。
2020

2020

180周年
2020年9月14日はフランス最古のマスタード製造社にとって記念すべき日でした。ファロは創業180周年を迎えます。地方議会議員各位(地元議員であるパリ氏、地方議会長のデュファイ氏、県議会長のソヴァデ氏、ボーヌ市長のスゲノ氏)や地域の皆様を招いて、新社屋の落成祝賀会を行いました。ガストロノミー界の発展を祝うため著名なシェフにもご参加いただきました。
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原材料

マスタード製造方法は何百年もの美食の歴史を超えて確立されてきました。複雑な製造方法により作られ、主原料はアブラナ科の植物の種子です。

マスタードシード
マスタードシード
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マスタードシード

植物

植物学者によると地球上にアブラナ科アブラナ属の植物は約40種あると言われ、そのうち約十数種がヨーロッパに自生しています。

その中でもカラシナは特にたくましく、種子には素晴らしい風味があるディジョンのマスタードの主原料で、チャイニーズマスタード、ブラウンマスタードとも呼ばれ、20世紀の始めに栽培が始められた最近の交配種です。

現在の栽培

フランスの調味料産業に使用されるマスタードシードの約95%は輸入されます。

その内カナダから80%、残りはアメリカ、ハンガリー、ルーマニア、デンマークから輸入されています。 ファロは生産者と他の製造会社と協力し、数年前からブルゴーニュでのマスタードシードの栽培の推進をしています。
成分 含有量 含有部分
脂質 37 - 42%
蛋白質 25 - 27% 胚と種皮
炭水化物 22%
食物繊維 12 à 13% 種皮
無機質(灰分量における割合)リン酸塩42%。カリウム25%、カルシウム15%、マグネシウム10%、硫酸塩8.2%、微量元素(マンガン、ホウ素、ニッケル、亜鉛、銅、鉄) 4,1 à 4,5%
ヴェルジュ(ビネガー、塩、水)
ヴェルジュ(ビネガー、塩、水)
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ヴェルジュ(ビネガー、塩、水)

マスタード製造過程でマスタードシードはヴェルジュと呼ばれるビネガー、塩と水を混ぜた液体に浸されます。

本来ヴェルジュとは熟していない葡萄から圧搾された汁で、ネジョンによって初めて酸味の強いビネガーの代わりとして使われました。 これはマスタード産業を一変させる出来事で、ディジョンがマスタードで有名となるきっかけとなりました。 酢酸発酵分野の科学的、技術的進歩により、現在では調味料産業が主に使用するのはワインビネガーあるいはアルコールビネガーです。
スパイスとフレーバー
スパイスとフレーバー
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スパイスとフレーバー

マスタード製造に使われるフレーバーとスパイスは多彩で、それらをどの分量で作るかによって様々なマスタードが出来上がります。

高品質のフレーバーやスパイスの追求を最重要視したエスプレット唐辛子のマスタード、オリジナルなはちみつとバルサミコビネガーのマスタードなどを製造しています。 ブルゴーニュ産のマスタードシードとブルゴーニュのAOC(原産地統制名称)白ワインを使い初めて誕生したディジョンのカシスマスタードとディジョンのパンデピスマスタードは、郷土ブルゴーニュの味を追求した結果です。
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製造工程

マスタードの製造はいくつかの過程に分かれています。

洗浄

洗浄

マスタードシードを洗浄し、その後唐箕(とうみ)で振動と篩いによって、雑草、害虫そして異物を取り除きます。
計量

計量

マスタードシードを計量し、浸水タンクに入れます。
浸水

浸水

洗浄され、計量されたマスタードシードはウォームギアによってビネガー、水、塩が入った浸水タンクに運ばれ、その後ポンプによって巨大な火打石の石臼へと運ばれます。
浸水することによってマスタードシードが種皮と胚に分かれやすくなります。
粉砕

粉砕

ファロのマスタードの大きな特徴の一つは今でもマスタードシードの粉砕に石臼を使用していることです。この伝統的な製法は一般の工業製法と違い、マスタードシードを加熱することなく粉砕し、風味を損なうことがありません。
裏ごし

裏ごし

粉砕されてできたペーストは種皮を取り除くために裏ごしされます。
粒マスタードの製造にはこの工程はありません。
瓶詰め

瓶詰め

種皮を取り除かれたペーストは樽に数時間熟成されます。これによって化学反応し苦味が取り除かれ、マスタードの特有の芳香を放ちます。
その後空気を抜き、瓶に詰められます。

品質

製造段階ごとの厳密な製品管理

品質

消費者の厳しい要望によりよいお答えをするために、ファロはIFS(国際食品規格)の認証を獲得し、そしてHACCP(危害分析重要管理点)に従い衛生管理を行っています。 原材料から製品が完成するまで各過程で点検され、情報管理がシステム化されているのでどの製品がどの原材料を使用したかを探し当てることができます。 原材料の中で特にマスタードシードはマスタード製造に適した辛味があるかを到着毎に厳重に検査します。

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